どうも、三吉祐司です。
今日は2018年以降の論文を元に、脳を鍛える方法について解説したいと思います。
脳も筋肉と同じで、正しくトレーニングする事でパフォーマンスを上げれる事が分かっています。
そして、Googleも実践していて、海馬が肥大する脳トレーニングがありますので今日はそれのご紹介。
では、結論から。
マインドフルネスで海馬は肥大する。
マインドフルネス。つまりは仏教の瞑想やインドのヨガがそれにあたります。
「いやいや、そんなスピリチュアルなの効果あるわけねーじゃん」という反論が来そうなので答えておきます。
マインドフルネスは今やスピリチュアルですらない。
現在米国ではマインドフルネスのブームが来ており、Google社も導入しています。
そして、そういった背景から科学者も熱心にマインドフルネスの効果について研究しています。
マインドフルネスはうつ病の治療で行われる認知行動療法の一種でもあり、脳トレでもあるという事がハッキリしているのです。
では、具体的に最近の論文を元に説明していきたいと思います。
マインドフルネスを日常的に行えば脳がどうなるのか?
マインドフルネストレーニングで、海馬回路は強化され、恐怖は消滅し、記憶は強化された。
この結論は精神医学に関連する文献で【Biological Psychiatry 86巻、9号、2019/11/1】で発表された内容になります。
ギュネシ、ブリッタ、ジョナサン、ティム、ヴィンセントなどの調査チームは80の論文と文献を調べ、討論とまとめをした結果以下の通りになりました。
マインドフルネスを行っている人はストレスホルモンのコルチゾールが低下しただけでなく、海馬が代謝する事により、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が改善され、心的外傷後成長(PTG)変化するとあります。
さらには海馬の代謝が正常化する事により記憶力が向上し、正しく脳が使われることで海馬が肥大したとあります。
通常、海馬というのは、おおよそ半年もすれば海馬皮脂が代謝されて、海馬内で短期記憶や中期記憶されていた事柄が、大脳皮脂で長期記憶となるか、不要な情報であれば忘れるという事になります。
ところが、強烈な強烈なストレスを感じた人の脳はこれを許しません。
うつ病やPTSDになると、海馬が正しく代謝されなくなり、結果として嫌な記憶が海馬内に残り続けます。
その結果として、悪夢やフラッシュバックで辛い過去を思い出す事を繰り返すのです。
それを解決する方法が抗うつ剤とマインドフルネスになります。
抗うつ剤は、薬の効果で無理やり海馬を代謝させるのでうつ状態は緩和されますが、副作用の問題があります。
マインドフルネスは副作用なしで行える海馬を代謝させるトレーニングなのです。
さらには、海馬が代謝される事によって新たな事を記憶する事が出来るようになります。
例えばパソコンをイメージしてみてください。
あなたはパソコンに沢山の画像データや音声データや動画データを保存します。
そのうち、整理しなければSSDの容量はいっぱいになりますよね。
そこで、整理できない状態なのがうつ病やPTSDなので、SSDの容量は常にパンパンで、新しいデータをダウンロード、インストールが出来ません。
SSDがいっぱいになったら、要らないファイルはゴミ箱に入れて、必要なファイルは外付けSSDやSDカードに保存します。
これと同じ事が脳内でも起こっているのです。
ここでのSSDとは海馬の事、外付けSSDまたはSDカードが大脳皮質、ゴミ箱行きは記憶の焼却です。
つまり、マインドフルネストレーニングによって、要らない情報は捨てられ、必要な情報は永久保存されるようになるのです。
この海馬の代謝が繰り返される事によって、海馬が肥大する事が分かっています。
身体まで健康になる。
マインドフルネスを行う事によって、食事や酒やタバコや薬物への切望感が減る事が分かっています。
その結果として、摂食障害の治療に効果があり、悪い習慣を断ち切る手助けになります。
では何故そんな事が起こるのか?
扁桃体の活性化が減少する。
2018/8/9の英国心理学ジャーナルで発表されたメタ分析を参考。ここでは13,167件の論文や研究が検索され、そのうち30の研究を選択しデータを抽出した。
扁桃体とは、大脳辺縁系の一部で食欲、性欲、睡眠欲、意欲、喜怒哀楽などの感情を司っている部位です。
この扁桃体が外部ストレスで刺激されて活性化すると、恐怖感、不安、悲しみ、痛み、怒りなどを強く感じてキレやすくなったり衝動性が上がったりします。
これは本来、原始時代の哺乳動物には必要な機能でした。
肉食動物に見つかった時、大脳辺縁系は人に、固まる、逃げる、攻撃するの順序で行わせます。
攻撃する時に、衝動性が無ければ生き残れなかったので、ほとんどの人は一定の衝動性を持った遺伝子を受け継いでいます。
この衝動性のせいで、暴飲暴食や酒やタバコやセックスを我慢できなくなるのです。
これらの悪習慣をコントロール出来れば当然、身体は健康になります。
では、この衝動性を放置したまま日常生活をしていればどうなるのか?
最初は硬直するだけなのですが、見つかり逃げられない状況だと脳が判断すると攻撃をするようになります。
現代社会においては、仕事や対人関係で逃げられない状況というのが沢山あります。
そんな時に外部ストレスで扁桃体が活性化してしまうと、強い攻撃性を発揮してしまうのです。
さらに、この研究によると前頭前野の活動が増加したとありました。
前頭前野が果たす役割は多く、物事を考えたり、感情や行動をコントロールしたり、対人コミュニケーションに使われたり、記憶や論理的な応用に使われたり、集中する時にも使われます。
これにより学力は上がり集中力も上がって、感情のコントロールきくようになり、更には対人スキルも上がるのですから良い事が多いですね。
マインドフルネスは、学習に必要な機能は強化しつつ、外部ストレスに強くなるという脳トレーニングなのです。
マインドフルネスでリーダーシップが強化される。
マインドフルネスを経済的な観点から研究する学者も現れています。
ネバダ大学経営科学部による研究論文によると、マインドフルネスを行う事で自分や他人に対して気配りを出来るようになるとあります。
ストレス管理や幸福度の上昇とも関係していて、さらには様々な仕事のパフォーマンスや共感能力が高まる事によってリーダーシップが強化されるとあるのです。
これから起業して儲けたいと思っている人は積極的にマインドフルネストレーニングをすべきでしょう。
では、どの程度トレーニングを行えばいいのか?
では具体的なトレーニングの話に入りましょう。
効果が出るトレーニングの時間と期間については個人差が強く出るとあります。
効果の早い人は1日5分でも早い段階で効果が出るそうですが、ほとんどの人に確実な効果が出たのは20分~30分を8週間続けた場合でした。
つまり、確実に効果を出したいなら20分のマインドフルネス瞑想を2か月続ければ良いということになります。
ただ、実際に座って動かずに20~30分というのも中々辛いもんがあります。
そんな人にオススメなのがウォーキング・メディテーションとヨガです。
基本的なやり方は普通の瞑想と同じです。
そこに動きがあるかどうかの違いですね。
止まり、深呼吸をしてから開始します。
雑念を完全に消すというのは不可能ですので、雑念はわいてきて構わないと思ってください。
その上で、呼吸の数を数える事やお腹や胸の動きに集中してください。
気がついたら悩みや考え事が浮かんできますから、それに気づいて観察します。
鳥が鳴いていたらそれにも気づき観察します。
怒りの感情が沸いてきたら、その怒りに気づき観察します。
そして、気づいた後にまた呼吸の数やお腹や胸の動きに集中するのです。
マインドフルネスは【無心】になる事が大事なのじゃなく、【自分を観察し、客観視】出来るようになることが大事なのです。
その過程で、脳の機能も向上し、学力も向上するのですから一石二鳥ですね。
有料でいいなら、ヨガがオススメです。
運動によるメンタル強化の効果とマインドフルネスの効果の両方を得られます。



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