どうも、三吉祐司です。
今日は、沢山あるハーブの中から、メンタルの改善と学力の向上に効果のあるハーブについて科学的な観点から解説しようと思います。
では結論から。
パッションフラワーとオトギリソウの組み合わせでメンタルが強くなって頭も良くなる。
パッションフラワーが、メンタルの改善に効果があるという論文はいくつかあります。
【Psychiatry and Clinical Psychopharmacology(2019年29巻第3号)】で、うつ病、不安症、統合失調症、大うつ病、頭痛、思考困難などに対して効果のあるハーブについて解説しています。
必須アミノ酸のトリプトファンがメンタルに良い影響を与える事は以前も紹介しましたが、この論文ではハーブについても詳しく書かれています。
実際にトリプトファンを必要量とって、ビフィズス菌やプロバイオティクス、プレバイオティクスを摂取していれば、確実にメラトニンやセロトニンは増えるのですが、それでも効果が薄い人がいます。
オトギリソウの役割
セロトニンは十分なのにメンタルが良くならない。
そんな人の脳では何が起こっているのかというと、脳にはセロトニン受容体というものがあり、その受容体がセロトニンを再取り込みする事で、シナプスに取り込まれるセロトニンの量が減ってしまい、結果としてうつ病や不安症が治らないという事になるのです。
つまり、セロトニン再取り込みを阻害(SSRI)すればいいのですが、医薬品ではフルオキセチンというものがあり、うつ病に一定の治療効果を出しています。
その一方で、吐き気、頭痛、神経痛、用法を間違えた場合は自殺のリスクが高まるなどの副作用があり危険。
では、その受容体再取り込みを防ぐハーブはないのかと言うと実はあって、それが西洋オトギリソウ(セントジョーンズワート)なのです。
オトギリソウは、15世紀の終わりから感情的な苦痛を取り除くために使用されてきた薬草で、近年では特定のヨーロッパ諸国で、大うつ病の治療における重要な選択肢になっています。
オトギリソウは、副作用の少ないSSRIとして有効なのです。
そして受容体が悪さをしないようにするという役割がオトギリソウの主な役割で、これがパッションフラワーの効果とも繋がります。
パッションフラワーの役割
パッションフラワーは現在では漢方薬として、西インド、メキシコ、オランダ、南アメリカ、イタリアで広く使用されています。
不安症や不眠症、ADHDの治療、さらには麻薬をやめる際の切望感の緩和にも使われています。
特筆すべきは不安感に対しての効果効能が医学的に評価されている点でしょうか。
パッションフラワーは、乾燥ハーブティーとしても売られており、ハーブティーからとったエキスで治療が可能だと他の論文でも紹介されています。
さらには、パッションフラワーのハーブティー、またはサプリメントを摂取している人は脳内でGABAが増える事が確認されています。
GABAは神経伝達物質で、不安感の強い人ほど分泌量が減ります。
このGABAの増加によってストレスに強くなり、頭は良くなります。
何故、パッションフラワーとオトギリソウを組み合わせるのか。
パッションフラワーが脳内伝達物質を増やしてくれることは分かりましたよね?
しかし、オトギリソウの役割で説明した通り、人によってはセロトニン受容体が悪さをしていてシナプスに伝達物質が足りないという現象が起こります。
受容体の再取り込みを阻害して、脳に良いセロトニンやGABAを増やす事が大事なのです。
実際に、このパッションフラワーとオトギリソウの組み合わせに関する研究論文もあります。
2010年、精神医学、フライブルク大学医学部(ドイツ)の研究によると、この2つのハーブを組み合わせる事で、神経伝達物質システムと、相互作用して効果が向上するとあります。
これによると、オトギリソウ、パッションフラワー、さらにはバレリアーナなどのハーブの3種はGABA神経伝達を活性化する事が確認されました。
さらにはこの合成ハーブティーがセロトニン再取り込みを80%以上も抑制したとあるので驚きです。
これらの相互作用によって、メンタルが大きく改善する事と、シナプス、海馬ニューロンへ神経伝達物質が行き届くことが確認されています。
メンタル管理をしながらIQを上げたい人は、こういったハーブを活用するのはとてもオススメです。
その他のハーブ
気分障害と中程度のうつに、サフラン
サフランは気分障害に治療効果のあるさふらなーるを含み、認知機能障害にも効果があるとのこと。
軽度から中程度のうつ病にも効果があるとされています。
リラックスと安眠に、ラベンダー
こちらはアロマセラピーであるように、嗅ぐだけで、主成分のリナロールによって抗不安効果があるとされています。
多少のうつ改善とストレスを和らげ、安眠効果を得やすくします。
ただし、猫を飼ってる場合は猫にとっては有害ですので注意です。
問題行動の多い子供に、レモンバーム
お茶として消費されているこのハーブは、レモンのような香りがし、鎮静効果があるため精神医学では伝統的な薬用植物として使われます。
面白い事に、アロマセラピーとしてレモンバームを使用して治療をすれば、重度認知症患者の生活の質が上がったと論文で紹介されています。
さらには、バレリアンとレモンバームのお茶を組み合わせ、900人の子供に7週間ほど使用した研究では、落ち着きのない子供の睡眠障害が改善しただけでなく、落ち着きのなさ、低い集中力、集団困難、衝動性が改善されて、小学校と家庭の両方で問題行動の減少が確認できたとの事。
追加でされた臨床試験では、うつ病、不安、ストレス、睡眠障害の改善が確認された。
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