どうも、三吉祐司です。
今日は認知行動療法(CBT)についての情報を発信していきます。
まず初めに、僕は人間関係や職場関係のストレスで8年前くらいから心療内科に通いだしました。
そして、治療のために通い続け、投薬治療を受け続けましたが一向に良くなる気配はなく、それどころか薬の副作用でロクに身動きが取れない日々が続いていました。
それもそのはずで、本来メンタルの治療では認知行動療法が最初に行われるはずなのですが、日本では薬の勉強をしていない医者が薬で治そうとする異常事態。
気持ちは分からなくもありません。
人はポジティブな感情よりも、ネガティブな感情に何倍も反応してしまうものです。
患者の辛い話を聞いていた医者が、結局心を病んで患者の話を聞くことを放棄し、最後には薬だけだすようになるのです。
しかし、それなら何のために医者になったのかという話です。
おっと、前置きが長くなってしまったので、治療のための結論からお話したいと思います。
うつ病と不眠症の治療には、認知行動療法(CBT)とセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の組み合わせが最も効果的です。
では詳しく説明していきましょう。
そもそも認知行動療法とは何ぞや?という話になると思います。
認知行動療法とは、すなわち認知を変える治療方法の事です。
例をだします。
「毎日特定の男性に殴られた経験のある女性がいます。
その女性は、その男と離れることが出来ましたが、その後、男を見るたびにストレスを感じてしまうようになりました。
これが原因で自律神経が乱れ、最近はうつ気味です。」
例えばこんな女性がいたとしましょう。
確かにこれは大変な経験でしょうが、世の中のほとんどの男は、街中で会ったところで殴り掛かってきたりしません。
例外的に暴力的な人に関わってしまったというのが正しい認知なのですが、日常的に暴力を振るわれていた事によって、男性=暴力的という間違った認知が自動的に働くようになってしまっているのです。
この間違った認知の自動化を辞めるのが認知行動療法です。
認知行動療法を進めると、【男性がいる→殴り掛かってはこない→安全→落ち着ける】となるのです。
実は僕も昔、散々口答えするなとか、屁理屈を言うなと殴られて、トラウマになって、大人が手を胸より高い位置に上げると、亀のように丸くなって防御をする癖がついていました。
大人は直ぐに怒ってくる、大人は口で負けると殴り掛かってくるというのが僕の中での認知でした。
これが、大人になってくると、発言は対等だという事が分かり、屁理屈を言うなと殴り掛かってくる奴は例外だという事を知り、もし仮に殴られたら民事訴訟で100万円くらい取れるからお得だよねって気づいて治ってきました。
流石に暴力の裁判で100万取られた男が、また暴力を振るってくることはそうそうありません。
何故ならまた殴れば今度は200万取られますからね。
毎月殴られてたら年収1200万ですよ。美味しいです。
今では反射的に防御の構えをとる事はありません。
そんな症状出てたら電車も乗れませんから大変ですよね。
という訳で、認知行動療法を実践しよう。
【Curren Psychiatry Reports 2019/7 疫学部、エラスムスMC大学医療センター(オランダ)、アムステルダム公衆衛生研究所(オランダ)、臨床、神経、発達心理学化】の論文によると、不眠症に対する認知行動療法の不眠症への効果の証拠は強力であり、医学的には最初に行うべき治療法だと断言されています。
さらに、【2019年 アメリカ心理学会】の研究でも、うつ病に対する認知行動療法は治療結果に重要な役割があるとしながら、第一に選ぶべき治療法としている。
さらにさらに言ってしまえば、認知行動療法で悩みが軽減する事によって、脳のワーキングメモリーがあまり使われなくなるので集中力が上がり、学習やタスクのパフォーマンスが上がり、更に脳が成長する事が分かっている。
つまり、やらない理由がないのです。
勿論日本にも少ないですが認知行動療法を行っている病院はあります。
ですが、本当に少ないので通えない人は独学でも頑張って取り組むべきです。
では、認知行動療法にはいくつかのやり方があるんですが、僕が実践している方法を紹介したいと思います。
1・日記をつける
2・悩むスケジュールをつける
3・マインドフルネスヨガ
4・深呼吸
5・眠くなるまでベッドに入らない
では解説していきます。
1・日記をつける
日記をつけるにもポイントがあります。
1つ目は、毎日20分、書く内容はルールなく書くという方法。
2つ目は、書く内容にルールを決めて時間を決めないという方法。
これはどちらを選択しても構いません。
2つを複合するともっと効果は出ますが、中々大変なので出来る範囲で始めるのがいいかと思います。
では2つ目の方で、ルールのある書き方とあるのですがそれを説明したいと思います
具体的には以下の10
①日付、状況、場所と時間【例 道を歩いていたら、黒い車がクラクションを何度も鳴らしてきた】
②感情とパーセンテージ【例 恐怖50%・驚き60%・イライラ20%】
③思考とイメージ【例 僕がノロノロ歩いてたから怒られてしまった。或いはうるさいと怒鳴り返すイメージ】
④実際にどんな行動をとったか【例 早歩きをして早々に立ち去った。その後深呼吸をした。】
⑤ストレスで体に怒った異変【例 少しお腹が痛い、頭も重い気がする】
⑥思考やイメージの根拠【例 疲れていたから少しゆっくりめに歩いていた。怒鳴り返したら気分が良い気がする】
⑦思考やイメージと矛盾してる事実【例 実際は僕よりも歩くのが遅い人は沢山いる。怒鳴り返しても、もっと怒られたら気分は良くならない】
⑧より事実に基づいた考え【例 僕が立ち去ったあともクラクションを鳴らしていたから僕のせいじゃなかった】
⑨あるある【例 まあ誰だって急いでたりイライラする事はあるよね】
⑩今の気分とパーセンテージ【例 恐怖0%・驚き0%・イライラ0%】
ほとんどの負の感情は一時的なもので、冷静になれば直ぐに過ぎ去るという認知をつけるのが目的。
あるあるに落とし込むことによって、まあ、誰でもあるし、自分もだししょうがないか~っと思えるようになる。
そして、パーセンテージで正確に把握する事でどの程度下げたらいいかという目標をたてれる。
さらには、悩みの日記をつける事で、いつでも見返せるから今日の感情や悩みは忘れていっかな~ってなり、メンタルが改善されていきます。
2・悩むスケジュールをつける
これは最も簡単で実践しやすいテクニックの一つで、悩む時間を決めてスケジュール帳につけるという方法です。
例えば、恋愛の悩みが増えてきたら、「恋で悩むのは午後6時から10分だけ」とか、お金で悩んでいたら、「お金の悩みは月曜日の午後7時から15分だけ考えよう」というった感じ。
本当にそんな方法で効果があんの?と思われるでしょう。
疑われるのも無理はありませんが、本当に効果があるんです。
というのも心理学会では心配スケジューリングと言われ、1980年代から何度も研究されては効果が実証されているテクニックなのです。
悩む時間を決める事によって、全体的な悩む時間が減り、結果としてストレスが減るという寸法です。
僕は主に酒を我慢したい時に、【酒について悩む時間を5分】とスケジューリングするようにしています。
これで、酒を買いたいと思う時間が1日の間で5分だけになるので禁酒できる確率は上がりました。
さらには、悩みながら作業をするというのはマルチタスクであり、ワーキングメモリーを使う行為です。
心配スケジューリングを利用している人ほど驚くほど学習効率と仕事のパフォーマンスが上がる事が分かっています。
3・マインドフルネスヨガ
マインドフルネスであれば、瞑想でもヨガでも構いません。
「いやいや、そんなスピリチュアルなの効果あるわけねーじゃん」と思われる方もいるでしょう。
ですが、今やマインドフルネスはちゃんと科学的に研究されている心理療法のテクニックであり、脳を鍛える脳トレなのです。
マインドフルネスも実は認知行動療法の一種なんですね。
何故かというと、瞑想やヨガ中は、沢山の雑念が浮かんできます。
雑念が浮かんできた時に、それに気づいて呼吸に意識を戻す事で、【あるがまま受け入れるメンタル】や【自分事を他人事として見れるメンタル】や【どんな感情も深呼吸さえすれば直ぐに過ぎ去るという認知】が身に付きます。
そして、負の感情がわいた時に、深呼吸で心を落ち着かせる癖がつけば圧倒的に強いメンタルが身に付きます。
さらには、マインドフルネスを行うと扁桃体の活発化がコントロールされ、前頭前野のパフォーマンスが上がり、海馬皮質は正常に代謝されるようになるので、キレにくくなり、頭が良くなり、PTSDすら治る事が分かっています。
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4・深呼吸
これは即効性のあるメンタル改善のテクニックです。
不安になった時、イライラした時、怖い時、ストレスがかかったらまず実践してみてください。
人はストレスを感じると無意識のうちに呼吸が乱れるものですが、その呼吸を整えることで、メンタルが安定するという仕組みです。
さらには、運動をするとか、自然と触れ合うというのも即効性のあるメンタル改善テクニックです。
運動は軽い運動で十分だし、男性だったら筋トレして自分の体に自信がついたら、それもメンタル安定につながります。
自然も、中々森林浴に出かけられないという人は、自然の多い写真をしばらく眺めたり、Amazon musicなどで自然音と検索すれば色々と音が出てきます。
実際に自然の中に出かけた方が効果は高いのですが、写真や音声だけでも十分に効果が得られるそうなので試してみてください。


ちなみに、1週間のうちに30分だけ自然の中を散歩すればうつ病のリスクは大幅に下がるとナショナルジオグラフィックで紹介されていました。
5・眠くなるまでベッドに入らない
これは、エラスムスMC大学医療センター(オランダ)とアムステルダム公衆衛生研究所も推奨している不眠症を治すための認知行動療法です。
普段、寝る以外でもベッドや布団でゴロゴロして、例えばスマホをずーっと触ってるみたいな人は不眠症になりやすい傾向にあります。
というのも、寝る以外でベッドで過ごすと、ベッドは寝る場所として認知されなくなり、結果として不眠症になってしまいます。
そこで、眠くなった時にだけベッドにはいるのです。
そうすると、【ベッド=寝れる場所】として認知が定着するので寝れるようになります。
その他には、寝る12時間以内はコーヒーを飲まない、寝る直前はアルコールも含めて利尿作用のある飲み物を飲まない事も重要になります。
コーヒーの覚醒作用は12時間持続しますし、利尿作用のある飲み物を飲んで寝ると、一番成長ホルモンのでる時間帯にトイレに行きたくなって目が覚めたりします。
これでは眠りの質が確保されずに疲れはとれません。
睡眠時間に関しても認知を変える必要があります。
海外での睡眠研究では、睡眠時間と健康の実験が良く行われますが、計測は基本的に横になっている時間であって、意識を失っている時間ではありません。
目を閉じて安静にしてさえいれば4時間半から8時間横になっていればちゃんと睡眠をしている事になるのです。
僕は横になって意識を失えない時間は音楽を聴きながら暇をつぶしてる時もあるし、マインドフルネスをしている時もあります。
メンタルと脳のトレーニングだと思えば横になって意識を失っていなくても時間を無駄にしている感覚がなくなるのでストレスがありません。
いつも気がついたら眠りについているという寸法です。
SSRIでもっと効果的になる
【ELSEVIER Cognitive and Behavioral Practice 2019/2】の研究によると、認知行動療法(CBT)が学生の登校拒否に対して効果が高かったのと、セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を服用する事で、更に効果が高まったとあります。
SSRIは抗うつ薬の一種で、実験ではフルオキセチンが使われていました。
登校拒否をしていた若者の臨床サンプルでは、54%が不安障害と診断されて、52%がうつ病と診断されました。
この中で、認知行動療法だけの治療を受けていたグループはおおよそ40%は最適な出席日数を達成できませんでした。
一方で、SSRIを併用したグループは81%も大幅に改善したとあるので驚きです。
現代ではメンタルクリニックの需要が高まり診察を受けられないという若者も増えているとか。
実は日本で医薬品としてのSSIRは医者に言わなきゃもらえませんが、海外で効果を実証された日本でも買えるSSRIもあるのです。
それが、西洋オトギリソウ(セントジョーンズワート)です。
セントジョーンズワートは15世紀終わりから、感情的な苦痛を治療するために特定ヨーロッパで使用されてきました。
最近では研究が進み、副作用の少ないSSRIとして認知され、抽出物を飲むことで大うつ病の治療に使えると言われています。
悩みが緩和して、気持ちが前向きになります。
実際に僕もDHCのセントジョーンズワートを服用していますが、明らかに思い悩むことが減りました。
唯一の悩みは【悩みを書く日記の時間に書くことがない】という事でしょうか。
という訳で再度結論。
あらゆる面でメンタル改善は必須だから認知行動療法と、場合によってはSSRIを併用しよう。
“【やり方】認知行動療法で不眠が、うつ病が治る”へのコメント7
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