どうも、三吉祐司です。
今日はMaaS(マース)についてのお話をしようと思います。
まず、MaaSが何かを説明しないといけませんね。
MaaSとは、【Mobility as a Service】の略で、分かりやすく言うと企業の枠を乗り越えて消費者が便利になるサービスの事です。
例えば今は電車に乗るにしても東と西で会社が違うので別々に予約を取らなきゃいけなかったりします。
飛行機に乗る場合もそうですよね。
さらに都道府県ごとにパスモやらスイカやら差別化されており、外国人から見たらややこしい事この上ない。
この様な現状が今は変わりつつあるのです。
例えばスマホ一台の一つのアプリで電車も飛行機も、さらにはバスやタクシーまで全部が使えるようになるといったイメージです。
さらに、これらの乗り物がサブスクリプション(定額化)するとの事。
では、このMaaSでどの様な変化が社会に起こるのか。
それを結論からお話します。
MaaSで自動車産業は儲からなくなるが、消費者は便利になる
はい、詳しく解説していきます。
まず、こんな事を言うとこんな反論があると思うので答えておきます。
「いやいや、そんな夢みたいな事はじまるわけないよ」
確かに夢みたいですね。
でも夢見たっていいじゃないですか。
実際にフィンランドはMaaSを始めましたし、日本では2019年の4~6月の間、静岡県伊豆諸島でMaaSの実証実験が行われました。
そして2日間鉄道やバス、タクシーなどが乗り放題になる3700円のパスが発行されました。
まだまだ割高感はありますが、経済の活性化につながるなら、伊豆に限らず取り組んでいくそうです。
MaaSでどうなるか
じゃあ実際にMaaSが始まったらどうなるのか。
・マイカーが要らなくなる
・自動車が売れなくなる
・観光客が増える
・ゴム製造業が儲かりだす
・インスタが更に盛り上がる
マイカーが要らなくなる
MaaSをいち早く始めたフィンランドは、複数の交通機関をまとめて予約と決済を行えるMaaSのサービスで、アプリケーションのWhim(ウィム)を運用した。
ウィムの利用料は月額6万程度と高めだが、これで電車やシャア自転車が乗り放題になり、タクシーも一回5キロまでなら乗り放題となった。
これで、公共交通機関の使用者の割合が48%→74%に増加して、マイカーを利用する人は40%→20%に減った。
車を所有するという事は、購入費用や燃料、車検、駐車場などのコストがかかるため、それならMaaSの方が安い場合もある。
マイカーが要らなくなり利点は実はフィンランドと日本では共通する事があり、高齢化が進んでいるという事にある。
「高齢者が運転するのって危ないよね、だから公共交通機関使ってもらいましょう」という意図もあるので、実は日本もMaaSを導入した方が良い。
自動車が売れなくなる
これもまあ当然の話で、自動車の所有が減ると自動車は売れなくなる。
そこで所有のメリットを考えてみたのだけど、運転が好きな人ならともかく普通は特にメリットが見当たらない。
例えばじゃあ家を所有するという考えは段々無くなってきていて、現在も物価の安い国でAirbnbを利用し、点々と引っ越しながら暮らしてる人がいる。
実際にじゃあ、タイのバンコクで部屋を借りようと思ったら一泊2000円で家具家電つきで泊まれたりする。
一ヵ月住んでも6万円なので東京都心に住むよりよっぽど安い。
勿論もっと安いところもあるので宿泊費はもっと下げれるだろう。
ドミトリーでいいなら一泊500円のとこもあるので、生活コストは驚くほど安い。
更には食品などの物価も安いので、実際にリモートワークで働いている人からしたら重要な選択肢になっているし、リモートワークはこれから増えていく。
ジョージアの首都のトビリシでも、一泊1000円程度で泊まれるとこが多く、当然のように家具家電付きだ。
日にち単位で借りれるのだから定期的に引っ越しをしたくなるのだけど、じゃあ車ってあったら邪魔だよねってなる。
住むとこはAirbnbで借りれても、駐車場をその度に探すなんて無理がある。
家具家電を持ち運ばなくていいのだから服やガジェットがトランクに入ればいいし、電車やタクシーで引っ越せた方が楽だ。
そんな時、交通の定額サービスがあればとても便利だと感じている。
日本では今はAirbnbは高額だが、日本人口は減るので物件が余り、相場が下がるだろうと予想される。
今現在においても無料で家を譲りますとか探せばある。
管理しきれない空き物件があっても税金取られるだけなので所有をしたくないからだ。
むしろ「お金を上げるから家を貰ってください」なんて人まで出てきてる。
今後さらに日本人口が減れば、そういった無料の空き物件をリフォームしてAirbnbで貸し出して商売する人も増えるだろう。
そんな時代がくれば、やはり車の所有は邪魔でしかない。
観光客が増える
日本はやはり交通が分かりにくい。
外国人が日本に来た時に疑問に思う事の一つとして、「パスモ?スイカ?何が違うの?」というのがあるらしい。
機能は同じだけど違う物とか必要だろうか?
スマホのアプリ一つで解決出来るならその方が良い。
各種言語に対応するのも簡単で、更には一つのアプリで電車だけじゃなくタクシーも使えるとあれば旅行客も安心する。
だって、日本人だって初めて東京駅に行った時は「え?どの路線乗ったらいいのか分からない」となるのだから、外国人が困らないはずがない。
そういった意味で、タクシー乗り放題はかなり便利である。
ゴム製造業が儲かる
通販が流通して、段ボールを製造するレンゴーは6531億の売上高を記録した。
これは、鉱山が発見された時にツルハシが売れるのと同じ現象であるが、これは自動車産業に関しても言える事で、自動車の販売に関しては売り上げは落ちるが、タクシーや運搬トラックのタイヤのメンテナンスに関しては需要が伸びる。
勿論、電気自動車に関してもこれから流通するのだからバッテリーを作る会社というのは利益を上げるが、それよりもタイヤのゴムというのは電気自動車だろうがガソリン車だろうが変わらず需要がある。
そこで、ダンロップタイヤなどのように、ゴムを作る会社は、今後業績が伸びると予想される。
インスタが更に盛り上がる
定額で、決算も簡単になると長距離移動が楽になる。
お金がなきゃ全国各地の観光スポットに行けなかったのが、誰でも気軽に北海道から沖縄まで行けるようになる。
そうなると、当然インスタは盛り上がる。
これまでは撮影の為にそれなりのコストがかかっていたのだけど、移動コストは減るのだ。
さらに、遠距離恋愛をしやすくなる事でマッチングサービスが伸びる可能性もあるし、各種セミナーや音楽のライブが盛り上がる可能性もある。
何にせよ、全て予測でしかないが、その予測を立てる事も今は楽しい事である。
では最後にまとめの結論。
利用者が便利になる事で夢は膨らむ